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この建物は、北山杉の故郷として知られる北山中川の地で倉庫として使われていた鉄骨造の建物の一階部分を住居に改装したものである。クライアントはこの地で銘木店を営んでおられ、家族が皆で集い寛げる空間を作り出すと共に、来客があれば銘木のショールーム的な空間ともなるように設計を行なった。 |
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1階に大きくLDKを設けており、この建物の中心となるスペースである。床には傷付きやすい材ではあるが、触れた感触が柔らかい事と、何よりクライアントが日々触れられている材でありこの地の特産品である杉の無垢板フローリングを使用し自然素材のワックスを用いた。縁側とLDKを3枚の障子で区切っており、建具を引き込めば縁側まで取り込んだ大きな空間とする事ができる。障子を閉じても視線を遮りながらも、空間の気配は広く感じる事が出来るように、欄間部分にはなにも入れず、鴨居を天井から黒く塗装した丸パイプで吊っている。空間のアクセントとして銘木を用いた柱と梁を用いた。柱は存在がより際立つように周囲の壁から離して独立柱として用い、構造的に意味のある訳ではないが心理的、視覚的にはこの柱が大黒柱のようになり、空間に求心力をもたらしている。近年、銘木を用いるような床がある和室を設ける家が減少しているが、この建物において和室ではない空間にもマッチするような銘木の用い方が提案できていればと思う。 |
【改修前】 | |||
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【改修後】 | |||
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