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敷地は、区画整理事業が実施された京都市南部。 幹線道路から少し入った所に位置する本計画建物は、 建物本体が宣伝効果を発揮できる、 絶好のロケーションといえる。 我々はその敷地に、 あえて四角の辺の部分を閉じたデザインの立方体を設計した。 辺の大部分を敢えてガルバリウムのスパンドレルで閉じ、 角の部分にガラス張りを配することで、 少ないスペースで大きな宣伝効果を生み出している。
エントランスホールの3層分の吹き抜けを中心に、 各フロアの床が水平方向に積層する空間構成である。 そこから外部に向かって、第1の壁(可動式スクリーン)、 第2の壁(ガラス)、第3の壁(ガルバリウムスパンドレル)が 垂直方向に積層している。 水平方向の積層と垂直方向の積層が表現された吹き抜けには、 トップライトと第1の壁と第2の壁との 間に開けられたスリットから光が入り込み、 辺の部分である第3の壁に反射し、 空間全体に自然光を溢れさせている。 そのスリットには、 フロア毎に異なる鮮やかな色彩が反射している。 立方体という形態、 全面スパンドレル張りという閉じられた構成の中で、 壁と壁との隙間からこぼれる光と、 重なり合うボリュームが吹抜けで遭遇し、 豊かな空間の広がりを感じられる建築になっている。
建築場所 | 京都市南区 |
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構造・階数 | S造3階建 |
用途 | 事務所 |
建築面積 | 124.31㎡(37.60坪) |
施工面積 | 349.59㎡(105.75坪) |
竣工年 | 平成17年(2005年) |