京都市左京区にある南禅寺。南禅寺門前にある京土産店の内装計画。 「観門亭」と名付けられたその京土産店の内部には、伝統工芸品をはじめとして、さまざまな京都の銘品が数多く取りそろえられている。全国より訪れる観光客のために、展示方法にも工夫をこらし、雅の世界を現代的に感じることのできるぬくもりのある空間が計画されている。
端正な瓦ぶき平屋建ての外観から、一歩店内に足を踏み入れると、色鮮やかな数個の大きなペンダント照明が設置されている。京和傘の伝統技術と構造を活かして開発されたこの照明は、和紙の持つ暖かさを現代的にデザインし、シンプルでやわらかな光を放っている。
また、什器ディスプレーには和紙である京唐紙を効果的に使用している。京唐紙のもつ独特のきらめきを間接照明やスポットライトで照らしだし、幻想的な空間の構築を目指してみた。
色とりどりの、京土産を引き立たせるディスプレー計画が、京土産店には必要不可欠である。
古都・京都の雅の世界を25坪の店内空間でいかに表現し、演出するか。
和紙の持つ現代的可能性に触れながら、魅力的な店舗空間を実現することのできたプロジェクトであった。
建築場所 | 京都市左京区南禅寺 |
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構造・階数 | 木造平屋建 |
用途 | 土産物店 |
延床面積 | 80.03㎡(24.2坪) |
竣工年 | 平成24年(2012年) |
お客様ホームページ | https://nanzenji.or.jp/equipment/kanmontei |