Published 〜メディア掲載情報〜

ローバー都市建築事務所の設計物件や、弊社代表の野村正樹が執筆するコラムなど、
雑誌や新聞に掲載されている情報のご紹介をいたします。

毎日新聞 2016年08月26日号

毎日新聞 2016年08月26日号
 

きょうと空間創生術 [237]

「耐震改修促進法と”新”耐震基準」

毎日新聞 2016年08月26日号 施行された「改正耐震改修促進法」。不特定多数の人が利用する大規模建築物や避難上特に配慮を要する建築物について、耐震診断の義務付けと結果の公表が課せらることとなった。その影響もあって最近、耐震改修・耐震診断に関する相談や依頼が多くなっている。具体的には延べ面積5000平方メートル以上のホテル旅館や、病院・老人ホーム・学校など、公共的な施設がこれに該当する。特に相談が多いのがホテル・旅館と学校だ。

 1981(昭和56)年に行われた、建築基準法の大改正。78(同53)年に発生した、マグニチュード7.3の宮城県沖地震では、ピロティ形式や偏心のある建築物に被害が集中することとなった。これを受けて、これまで、震度5強で損傷しないという「旧」耐震基準から震度7規模の地震に対しても倒壊しないという「新」耐震基準へと構造規定法令が改正されたのである。従って、81年以前に建築された築35年以上の建物は「旧」基準により設計されていることとなり、現在の基準に適合していないことを公表しなければならなくなったのである。

 事実上、事業者はこのような結果を公表し続ける訳にはいかないので、耐震改修工事を行い、「新」基準に適合するように耐震改修工事を行うこととなる。現在の耐震改修促進法は1995(平成7)年に兵庫県南部地震を受け制定され、今回の改正は2011(同23)年東日本大震災を受けてのこととなる。

 写真は「きょうと空間創生術222」でも紹介した、京都駅西側に位置する「リーガロイヤルホテル京都」。無事に耐震改修工事を終え、この9月8日、リニューアルオープンする予定となっている。

 
(株)ローバー都市建築事務所


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