Published 〜メディア掲載情報〜

ローバー都市建築事務所の設計物件や、弊社代表の野村正樹が執筆するコラムなど、
雑誌や新聞に掲載されている情報のご紹介をいたします。

毎日新聞 2016年05月27日号

毎日新聞 2016年05月27日号
 

きょうと空間創生術 [231]

民泊施設にフロントは必要か?

毎日新聞 2016年05月27日号 最近、なにかと話題の多い「民泊」。インターネット上の予約システムなどを用いて、個人宅を有料で貸し出す新しい宿泊施設として多くの旅行者に利用され始めている。そんな中、先日、京都市の「京都市民泊施設実態調査について」が公表された。

 公表資料によれば、民泊仲介サイト8社で合計2702件(宿泊可能人数1万1852人)の登録を確認し、宿泊施設としての実態や旅館業法許可の有無などが調査されている。

 その内訳は1戸建て935件、集合住宅1677件、その他90件となっており、「一棟貸し」については戸建てで約6割、集合住宅で約9割という結果となっている。ただ、旅館業法の許可の有無については、無許可と推定される民泊施設が最低でも7割にのぼることが報告され、その実態についての課題を残す結果となっている。

 「民泊施設」は旅館業法上においては「簡易宿所」という施設に位置づけられ、国も事実上放置されていた実態を踏まえ、一定のルール作りを進めている。また同時に、規制緩和も進め、今後の外国人観光客の増加を見越した柔軟な許可運用基準の制定を目指している。

 今年4月からは、民泊についてはフロント(玄関帳場)を設置しなくても許可を得ることのできるよう規制緩和を行い、全自治体に必要な条例改正などを促す通知を出している。京都市においても現在、フロントの設置義務免除について検討が進められている。

 写真は、弊社設計による旅館「石塀小路龍吟」の受け付けフロント(右下)からロビーを撮影した一枚。今までの画一的なフロントのありかたを考え直す時代にさしかかっているのかもしれない。

 
(株)ローバー都市建築事務所


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