Published 〜メディア掲載情報〜

ローバー都市建築事務所の設計物件や、弊社代表の野村正樹が執筆するコラムなど、
雑誌や新聞に掲載されている情報のご紹介をいたします。

毎日新聞 2015年09月18日号

毎日新聞 2015年09月18日号
 

きょうと空間創生術 [215]

歩いて楽しむ 夷川通

毎日新聞 2015年09月18日号京都市中京区を東西に走る「夷川通」=写真。京の東西の通り名を歌う「丸竹夷二押御池〜♪(まるたけえびすにおしおいけ〜)」でもおなじみの、この「夷川通」は、鴨川西岸から堀川通まで全長約2キロあり、平安京造営時から存在している。平安京においては、幅12メートルの「冷泉小路」にあたり、和歌で有名な公家の冷泉家は、この通り沿いに存在していたそうである。1935(昭和10)年の大洪水までは、鴨川に橋があり夷川通から鴨川東岸へ歩いて渡れたそうであり、左京区岡崎かいわいにある「冷泉通」は、夷川と名前が変わる前の古い時代の呼び名が現在も残っている。

このような歴史のある、「夷川通」。特に、寺町―烏丸間は「家具の街」として広く知られ、最盛期には約60店もの家具店・建具店・インテリアショップなどが軒を連ねていた。中には創業140年の机専門店「櫻井唐木本店」や同じく創業140年の古美術店「万市」、創業70年の「井川建具店」など、明治初期からの伝統ある老舗商店が今も多く存在している地域である。

そんな、寺町―烏丸間にある「夷川通」は、9月16日から、新しく生まれ変わった。地元の家具屋団体である「夷川会」や地域内にある、銅陀・富有・竹間の各学区の同意を得て、幅6メートルほどの夷川通は両側通行から、西行きの一方通行へと規制が変更されたのである。ゆっくりと夷川通を歩いてみると、また違った魅力を発見することができた秋の一日であった。

 
(株)ローバー都市建築事務所


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