目の前にある町並み
伝統が生き、伝統が新しいものを生む京のまち「西陣」。今年のゴールデンウィー ク、春うららかな行楽日和に、西陣、新・「町家」巡りを楽しんだ。近年、リノベー ションが進み新しい”かたち”を生み出している、おしゃれスポット「京都西陣」。普段ではあまり知ることのない、京都西陣の魅力を、少しでも感じていただければと思い、約半日間、石畳のある町並みや、路地奥スポットを中心に約30名で散策した。
遠くは、東京からの参加者もあり、京都に対する関心の高さを改めて感じるとともに、地元住民の方にも楽しく参加していただき、現在(いま)の西陣の魅力を肌で感 じて頂いた。
京町家ギャラリー・桂昌院ゆかりの御生家・アーティストが集う路地空間・手焼き煎 餅喫茶・京町家複合施設等、変わらない「町並み」のむこうに、変わりゆく「まち」 の姿が存在する。
写真は、散策風景の一場面。普段はなにげなく通りすぎている目の前の風景。視点を変えて、瓦屋根の美しさやベンガラ格子の向こう側を再認識してみると、そこにはまた違った新しい発見がある。路地に石畳のある風景。鍾馗(しょうき)がほほ笑む軒庇(のきびさし)。「うだつ」 のあがる町並み。虫籠(むしこ)窓の様々なデザイン。歩いてみると、京都の美しい風景 は、いまだ数多く残っていることを再認識する。
私たちが、毎日見ているはずの「千円札」。裏面にはどんな絵柄が描かれているかご 存じであろうか?
想像のつく読者は意外と少ないのではないだろうか?毎日見てい るはずの、目の前の「大切な町並み」も実は同じで、なにげなく見過 ごしてしまっていることが多い。問題意識を持って、視点を変えて見ると、普段の町並みにも新しい発見が数多くあると思うのである。
|