ローバーが設計した「宮崎飫肥 合屋邸」が「古民家・文化財建造物再生プロジェクトデザイン」に掲載されました。
Loding 武家の長屋門が貸し切り宿に変貌
古民家は日本の生活文化、いわゆる「暮らしぶり」が最も濃縮された空間の一つです。今回の計画では、柱や梁、天井など、かつての情景を伝えるものを極力生かし、キッチンやトイレ、風呂やベッドルーム等の滞在に密接に関わる空間は、現代の人達が心地良く利用できる空間にしたいと考えました。
そこで全体コンセプトを「ポストヘリテージ:継承と次世代に紡ぐための変容」とし、紡ぐべきポイントと刷新すべきポイントを明確化することで、文化を繋ぐ新たな在り方を試みています。施設の道具選定についても同一の観点で伝統技法のみにこだわらず、様々なアプローチで日本を紡いでいるもので構成しました。結果として、本施設は訪日外国人観光客のお客様には日本に興味を持つきっかけに、国内観光のお客様には日本を誇りに思ってもらえる「地域ならではの体験」を提供できていると考えています。
乃村工藝社 空間プロデュース 山野 恭稔/デザイン 敷坂 幸生