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味の手帖 2013年12月1日号



味の手帖
2013年12月1日号

味の手帖 2013年12月1日号

これをあげたい!
京のごまや 祇園むら田 の「いりごま」と「ねり胡麻」

 京都祇園 八坂神社南楼門を南に下り、下河原通りをすすんでいく。近くに高台寺や石塀小路があるこのあたり界隈は、京都の観光スポットとして多くの飲食店や京土産店が軒を連ね、連日多くの地元客や観光客で賑わいをみせている。
 そんな下河原通りに面して、石塀小路の南口前に白い蔵風の外観を持つ、<京のごまや 祇園むら田>がある。
 暖簾をくぐり、店内に一歩足を踏み入れると、削りたての鰹の何とも言えない、豊潤な香りが広がっている。有名料理店や料亭、ホテル等に、「胡麻」を中心に、本物の和の食材を厳選し、卸販売している、大正九年(1920)創業の和食割烹材料卸「株式会社祇園むら田」が直営する、和の食材の専門小売店である。
 そんな、「京のごまや 祇園むら田」の代表的商品である「いりごま」。大粒で特に厳選した胡麻だけを自然乾燥後、化学薬品を使わずに皮を取り、煎り上げたもので、胡麻本来の独特の風味が大切に守られている。実際にビンをあけると、その粒の大きさと胡麻の香りに驚く。また、ひとくち口に含むとそのふくよかな味わいは、他の胡麻との違いを歴然と感じることとなる。


味の手帖

 もうひとつ「いりごま」とあわせて、有名なのが「ねり胡麻」。こちらも同じく厳選した良質胡麻の表皮を除去し、煎って油が出るまで丁寧にすりつぶし、クリーム状に仕上げた商品。厳しい品質管理のもとで、風味をそこなわずその美味しさを十分に堪能していただけるような胡麻作りに、長年にわたり努力してきた「祇園むら田」だからこそ実現した、豊かな味わい。香りが高く、 滑らかな舌触りは、一般家庭では真似のできない割烹食材専門店ならではの逸品。胡麻豆腐や胡麻だれ、和風料理の和え物等、使い道は幅広く、大変重宝されるお土産である。
 他にも、三重県答志産の三回汐(寒中)までの海苔を焼き上げ、針のように裁断することにより、ごく少量でも海苔の豊かな風味を味わうことができる「錦糸海苔」や、厳選した大粒の栗を、ほどよい甘さの甘露煮にした「栗甘露煮」、極大粒の豆を、自然の味を大切に甘味を抑え、ふっくらと炊き上げた「ぶどう豆」等、自然の恵みを大切にし、ひとつひとつ丹精込めて仕上げられた商品が店内には揃えられている。
 京都の数々の名料亭で使用されている本物の味を気軽に楽しむことのできる、「京のごまや 祇園むら田」。上記の商品は、いずれもインターネットでもお取り寄せが可能となっている。
  古都散策のひとときに、一度ふらりと立ち寄ってみられてはいかがだろうか?

■店舗情報
祇園むら田
住所:京都市東山区下河原通八坂鳥居前下ル下河原町478
TEL:075-561-1498 FAX:(075)531-5810
定休日:日曜、祝祭日、水曜日(不定休業日)
(その他、お盆・年末年始等に不定休業日あり)
営業時間:午前10時〜午後5時30分
URL: http://www.gion-murata.co.jp/

野村正樹
建築家・(株)ローバー都市建築事務所 代表取締役
NPO法人和の学校会員

1970年京都市生まれ。同志社大学法学部卒。京都工芸繊維大学院 建築設計学 修士課程修了。京都の伝統的デザインを現代にうまく融合させながら、魅力的な住空間・商業空間の設計・プロデュースを幅広く行う。(社)日本建築家協会正会員・(社)京都経済同友会幹事・京都市文化財マネージャー・京都市みやこユニバーサルデザイン審議委員・京都造形芸術大学 建築デザインコース非常勤講師