Published 〜メディア掲載情報〜

ローバー都市建築事務所の設計物件や、弊社代表の野村正樹が執筆するコラムなど、
雑誌や新聞に掲載されている情報のご紹介をいたします。

毎日新聞 2017年01月27日号

毎日新聞 2017年01月27日号
 

きょうと空間創生術 [246]

「平成知新館にみるモダニズム」

毎日新聞 2017年01月27日号 2014年秋に開館した京都国立博物館(京都市東山区)の新館「平成知新館」=写真左。昨年には、国内の優秀な建築作品に与えられる「BCS賞」を受賞したことでも有名な美術館である。

 設計は、米国のニューヨーク近代美術館新館や東京国立博物館法隆寺宝物館など国内外で多くの美術館や博物館を手がけた谷口吉生氏。モダニズム建築の第一人者として現代日本を代表する建築家のひとりである。

 直線を基調とするデザインは現代的でありながら、ひさしや格子、すだれといった和のモチーフが随所に取り入れられ、来訪者がゆっくりと観賞することのできる展示空間が実現されている。

 写真右には、1897(明治30)年開館の明治古都館(旧帝国京都博物館本館)。設計は旧東宮御所(現・迎賓館)を手がけた宮内省建築家・片山東熊。レンガ造り平家建てフレンチルネッサンス様式の外観は、古都・京都に洋風の建物はそぐわないと建設当初は反対運動もあったそうである。

 明治古都館と正門の東西軸に直行する南北軸線上に建物配置を計画することにより、京都のグリッド状の都市構造との関連付けがなされ、明治洋風建築と平成現代建築のそれぞれの時代をあらわす二対の建物による対比がみてとれるところも興味深い。スキップフロアや吹き抜けを立体的に組み上げながら、すだれ状のスクリーンや格子を効果的に使用した陰影の表現、光の階調も幻想的である。モダニズム建築が目指す、美しい「調和」のかたちがこの美術館には存在している。

 
(株)ローバー都市建築事務所


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