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桟と畳の間にある栗板の点字ブロック。凹面に浅く掘られた「点」の列は足裏に心地よい。高齢の入居者への細やかな配慮の表れだ。
京都市下京区に今春オープンした「松原のぞみの郷」。小規模多機能型の居宅介護施設で、築90年の京町家を再生したものだ。設計はローバー都市建築事務所(京都市、野村正樹代表)、建て主は社会福祉法人カトリック京都司教区カリタス会。3月23日から3月25日まで一般公開され、近隣住民をはじめ250人が訪問した。
坪庭が望める広縁部分はとくに好評。床板の長さ16.5尺(5m)の松の一枚板や、上部屋根の木組みが情緒をかもし出す。2階は落ち着いた和室。襖を閉めれば個人対応のデイサービスセンターやショートステイの部屋となる。建物は2棟でその間にウッドデッキを設置し、内外の有機的な関係性をつくり出している。改装費は3,600万円。
野村さんは設計について「『家庭的な雰囲気でくつろげる空間』がテーマ。段差の多い町家をバリアフリー対応にすることに苦心した。階段の傾斜を穏やかにし、手すりを設けた」と説明する。
2006年に改正された介護保険法・老人福祉法。同法を受けて集団施設型の脱皮を図った試みが、京町家で始まった。 |
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