「ニッポンの起業家図鑑」 〜100人の勇気と独立への第一歩〜

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美しい部屋No.53 2003年8月1日号 ▼ 掲載記事


あきらめた瞬間に、
成功へのステップ

失敗へのステップに変わる


建築物が好きで、漠然と建築士になりたいという思いがあったんですが、高校で進路を決める時に「理系は文系に比べ忙しそうだ」と、すごく安易に文系を選んでしまった。大学の法学部に入学してから、やはり夢を追いかけるべきだったと後悔したんです。

ちょうどその頃、鉄鋼王カーネギーの本を読み、「物事をあきらめた時、成功へのステップは単なる失敗へと変わる」という言葉にいたく感銘を受けた。私は自分の人生や夢について真剣に考えるようになり、まだ間にあうと思い直し、大学と並行して建築関連の専門学校に通いました。その後、別の大学の造形工学科・夜間部に編入学し、昼間は建築設計事務所でアルバイトを始めた。卒業後はそのまま同じ設計事務所に就職しました。

「30歳までに独立」を目標に掲げ、起業計画を進めていたんですが、きっかけはひょんなところにありました。趣味で応募した大阪市の設計コンペに当選したのです。初仕事としては最適で、起業後に仕事の依頼をしてくれるクライアントも何人かいたので、機は熟したと思い独立を決意しました。ただこの後、大阪市側が「個人とは契約できない」と言いだし、契約期限までの20日間で有限会社を設立する羽目に。
今となってはいい思い出です。

現在の事務所は京都・西陣の古い町家を改装して使用しているのですが、これがマスコミで紹介され、その効果で新規の仕事も入ってきました。考えていた以上に仕事は順調ですね。



野村 正樹 (のむらまさき)
ROVER都市建築事務所
代表取締役・ 1級建築士

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