| 京都新聞 2001年9月22日 朝刊 築七十年以上で、屋根に穴が開き、床も抜けていた下京区内の空き町家を、京町家の仲人プロジェクト「町家倶楽部ネットワーク」(事務局・上京区)が改修した。外観は町家の雰囲気を残しつつ、室内は、マンションの一室のようにモダンな造り。二十四日午前十時から花屋町通新町西入ルの現地で内覧会を開く。 倶楽部は、町家を借りたい人と貸したい家主の橋渡し役として二年前に設立。インターネットのホームページで町家の外観写真や家賃などを公開している。改修した町家は、木造平屋約四十平方メートル。所有者が、改修と借主探しを依頼していた。 改修設計は、倶楽部協力団体の建築事務所(上京区)が担当。コストを抑え、自然素材を使うことに重点を置き、建具なども再利用した結果、工期一ヶ月で総工費は約二百六十万円だった。 室内には、天井を抜いたフローリングの居間十畳と四畳半の台所、ユニットバスなどがあり、明るいイメージに。倶楽部執行部の佐野充照さん(46)は「路地の中の町家は、建築基準法などの制限で建て替えが難しい。安く改修できることを知ってほしい」と話す。問い合わせは建築事務所TEL:(075)451-5777。 | |
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西陣グラフ 10月号 西陣織会館に近い白峯神宮の北側、織機の音が流れる家並みの中に「ローバー都市建築事務所」がある。ローバーとは旅人、漂流者の意。 かねがね町家の保存活用に関心を寄せていた野村正樹さんは、町家を生かした建築事務所を開きたいと昨秋、織屋建ちのネクタイ地工場跡を入手した。 表の店の部分は畳の間やキッチンで階段を上がると廊下を挟んで四つの個室がある。奥は吹き抜けの土間で、高い天井には天窓跡が五つもある。 「なにしろ昭和初めの建物。傷みがひどくガラクタで溢れかえっていました」と正樹さんは苦笑するが、ジャカードを載せるがっしりとした木組み (西陣用語では馬という)が残っており「配線には好都合やし、将来的には収納スペースとして役立ちそうです」。 床はフローリングにして、破損した壁は本棚で隠し、残っていたネクタイ地をカーテンに再利用するなど、 若い建築家たちのアイデアで事務所は見事生き返った。 ところでこの事務所の特徴は、使わない二階や表の間、夜は不在になる事務所などを、昼間花店に勤める若者グループに賃貸していることだ。 時には夜はフローリングも提供し、そのために片付けやすいようにデスクに車をつけ、カーテンで囲むとフローリングは花店グループの創作活動の場になる。 時と空間をフルに活用できる町家利用として注目されている。 | |
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SEA(Students of Economics Association) 14号 写真は西陣地区内にある、有限会社ROVER(ローバー)都市建築事務所である。この事務所はかつての織屋建ての町家を改造して、昼は事務所として 夜はフラワーアーティストの創作の場として利用されている。 町家の古風な構造の中にパソコンという現代の産物が共存する様は、一見風変わりだが、調和がなされており、とても個性的な空間となっている。 | |
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日経トレンディ 8月号 野村正樹さんは、西陣で生まれ育った建築家。機織りの音を聞いて小学校に通学した原体験がある。 昨年末、空き家になっていた2階建ての元・西陣織のネクタイ工場を買い取って建築事務所をオープンした。 織り機があった工場部分の土間に床を張り、事務所に改造。事務所としては1階部分しか使わないため、 2階の4部屋を下宿として貸し、花屋に勤める20代の4人が共同生活を始めている。 野村さんは、「西陣の町家が取り壊されていくのを見るのは寂しい。1軒の町家が昼は事務所、夜は住宅として有効利用できて町家が生き返った」と話す。1階部分は連絡すれば見学も可能だ。 | |
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クラブ フェイム 7月号 手前に住居、奥は土間で手織機が並んでいた織屋建の町家を、昼は建築設計事務所、夜は生花店に勤める若者の住居兼 創作活動の場、と言う新しい職住一体型のスタイルにした町家がここにある。空間だけではなく、時間でも住み分けるという共有の 仕方のモデルになればと今春にスタート。設計事務所の什器をすべて可動式にすることで、空間の共有を実現。設計事務所のスタッフ4人は すべて20代後半。同じ世代が、緩やかに区切られた空間を共有することで生み出すものに期待したい。 | |
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京都新聞 2000年4月11日 朝刊 西陣の町家を有効利用しようと、日中は、建築家が町家内の事務所に出勤して仕事を行い、 夜間は花店に勤める若者が住み込んで創作活動も行うユニークなスペースが十日、 オープンした。時間と空間を無駄なく使う、新しい職住一体型の町家の活用法として注目を集めそうだ。 西陣で生まれ育ち、町家の保存活用に興味をもっていた建築家野村正樹さん(29)のアイディア。 昨秋、町家を利用した建築設計事務所を開くため、空家だった堀川通今出川上ル二階建ての元織物工房を購入した。 織機などがあった約五十平方メートルの土間に床を張り、電気を通して事務所に改造。町家にあった壁板は床板にし、 西陣織の端切れをカーテンにするなど再利用した。 事務所としては一階部分しか使わないため、二階の四部屋と台所などを下宿として貸すことにし、 花店に勤める川野辺信哉さん(25)らに十代の四人が入居。川野辺さんらは午前九時前に花店にそれぞれ出勤し、 入れ替わりに野村さんら四人の建築家が事務所に出社。夕方、野村さんらが帰宅するころ、入居者が三々五々帰宅する。 事務所設立の準備段階で入居者と建築家は顔合わせし、交流も深めた。 川野辺さんら四人はグループ名を「真理花」と名付け、今後、夜間に結婚式用ブーケ作り、 フラワーアレンジメントなど創作活動も計画中。「同じ目標に向かい、互いに励みになる」と言う。 野村さんは「事務所としての利用だけでは、夜間は無人になるし、住居部分など余ったスペースがもったいない。 活用の仕方次第で町家が生きる」と話している。十五、十六日には一般公開する。 詳しくは都市建築事務所「ROVER」電話(451)5777へ。 |