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2010/11/19(Fri) 09:57:04

「町家暮らしを肌で感じる」

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写真は、京都市上京区千本下立売西入にある京町家ゲストハウス「まくや」。

先日、ご縁があって改装させていただいた、京町家を宿泊施設にした再生事例である。

20代のクライアントは自ら海外渡航をした経験があるということもあり、
その体験を生かしながら、海外の旅行客が気軽に宿泊できる、
京都らしい「ゲストハウス」へのリノベーションを希望されていた。

私自身も、23才の春、バックパックと呼ばれる大きなリュックサックを担ぎながら、
建築ガイドとスケッチブックを片手にヨーロッパの建築を見て歩いた。

イギリスから、スペイン・イタリア・スイス・ドイツ・フランスへと40日間の一人旅であった。

いろいろな異国の地で過ごしたゲストハウスでの楽しい思い出は、今でもよく覚えている。

毎晩、世界各国からやってきた若者と、互いに慣れない英語で、旅の情報交換をおこなった。

一人寂しくホテルに泊まるよりも、同じ仲間と酒を飲みながら楽しく過ごすことのできる
ゲストハウスは、23才の私にとって、居心地の良い旅の宿であった。

新しく生まれ変わった「まくや」には、5つの和室を改装した客室の他に、
掘り炬燵のある座敷と、大きな墨塗りカウンターのあるサロンを計画した。

縁側と庭を挟んだ向こう側にはトイレとシャワールームを整備し、
町家暮らしを肌で感じることのできるゲストハウスとしての整備をこころがけた。

旅先で、異国の文化に親しみながら、楽しく仲間と一緒に過ごす。

京都を訪れる旅人にとって京町家で過ごした貴重な体験は、
いい思い出の1ページとなることであろう。



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2010/11/19(Fri) 09:57:04 | コラム | Trackbacks(0) | Comments(35)
2010/11/05(Fri) 13:31:08

「風を奏でる京町家」

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先日、下京区東洞院仏光寺にある路地奥の町家を改装する機会に恵まれた。

クライアントは中学・高校時代の旧友ということもあり、25年以上の長い付き合いである。

石畳の残る巾1.3m程の小さな路地には、数件の町家が立ち並び、
それなりの風情を醸し出しす露地空間である。

ただ、その内部空間に至っては、場当たり的な改装が施され、細切れにされた小さな部屋が狭さを感じさせると共に、裏庭にまで浴室が建てられているような息苦しい環境であった。

三大随筆のひとつ「徒然草」の作者である兼好法師は、その第55段で次のように記している。

「家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬はいかなる所にも住まる。
暑き比(ころ)わろき住居(すまひ)は、堪へがたき事なり」。

本来、住まいというものは、風通しがよく、快適であるべきであると。

周りを建物に囲まれた露地奥の町家を再生するにあたり、
私たちは、風と光を効果的に取り込む工夫を施した。

すべての建具を引き戸とすることにより、各室の一体化を図り、
裏庭を整備し露地からの風を取り込む。

更に、通り庭を利用して、玄関上部とリビング空間の2カ所に吹き抜けを設けることにより、
風の通り道を計画したのである。

効果的に配置されたガラス瓦は、トップライトとして室内空間に自然光を取り込む。

高気密化された住宅に住み、空調に頼りながら生活する現代人のライフスタイルをもう一度見直し、自然をつれづれなるままに感じながら、快適に住まう工夫をしてみてはどうだろうか。


2010/11/05(Fri) 13:31:08 | コラム | Trackbacks(0) | Comments(1)

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野村 正樹

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